宗村高光鉄道公安官
〜鉄路を守る男の意地、見せてやる!〜

重垣:さて、雰囲気ががらりと変わり、特撮物の一シーンを思わせる作品になります。「鉄路を守る男の意地、見せてやる」というタイトルで、鉄道公安官に扮し、戦闘員と対峙する宗村高光の姿を、KAXAKさんに描いていただきました。
宗村:昭和9年の鉄道省の詰襟式、昭和23年の国鉄の開襟式、昭和41年の背広型についで、昭和36年式制服の鉄道公安職員に扮することになりました。今年(平成19年)の『仮面ライダー』の題材が鉄道なので、そのパロディーです。
重垣:だから、国鉄型車両の屋根の上で、戦闘員と対峙しているわけですね。
宗村:ええ、そうなります。この場合は、拳銃で一撃必殺、片をつけてもかまわないのですが、宗村高光の身上は「兵は凶器なれば、一生使わざるは大幸というべし」、「士大夫の剣」ですから、相手を自滅させるため、わざと屋根に上がっているわけです。僕が追いつめられているように、見えますがね。
重垣:どう、自滅させるんですか?
宗村:守村がミノタウロスと対峙した、「国内治安の戦士」と同じく、公安職とはいえ国鉄職員の僕は、車両基地の地理を知り尽くしています。今日はどこの架線が通電していて、どこの架線は電源を落としてあるかはもちろん、架線と車両の屋根との高さも知っています。だが、相手は知らない。知るわけがない。不用意に行動すれば、直流線区なら1500ボルト、交流線区なら2万ボルトの電圧のかかった架線に触れて、感電するわけですし、飛びかってきたら、僕が体を交わすなり、通電していない隣の車両に飛び移ればいいのですから。
それに、みなさんご存知のように、101系、103系、201系、205系…といった在来線車両の、屋根から車輪までは4メートル以上あります。また、鉄道にはバラストという、線路に加わる車両の重量を分散させるため、こぶし大の砕石を散布しています。いくら戦闘員だ怪人だといっても、4メートル以上の場所から、足場の悪いところへ落ちて、無傷でいられるわけがありません。それで相手が捻挫なり骨折なりして戦闘能力をなくしたところで、僕が労せずして、鉄道営業法違反の現行犯で身柄を確保。相手が勝手にやられてくれるんですから、なんとも楽なわけです。
重垣:まさに、「戦わずして勝つ」ですが、絵にはなりませんね。架線に触れて感電死したり、足を捻挫して動けなくなったところで身柄確保なんて。
宗村:いや、これはまだ扱いがいい方です。桟橋掛の高村が「連絡船のうどん」と「海峡ラーメン」の麺つゆで怪人に目潰しを食らわせて、相手がひるんだところに、車掌の僕が麺を煮る寸胴鍋を被せて、点検ハンマーでがんがん叩き、耳をつぶして戦闘力を失わせたところで、鉄道公安官の守村が身柄を確保する、名づけて、「青い三重連」による「連絡船の味アタック」も、あります。機会があったら、ご披露しましょう。
重垣:「青い三重連の、連絡船の味アタック」…。(しばしの間)それでやっつけられる怪人のほうが、かえって哀れですよ。
宗村:何年か前に出た「仮面ライダー」は、尼子騒兵衛の『忍たま乱太郎』のキャラ、一年は組の「よい子の忍たま」にやっつけられる、憎めない悪役の、赤い忍者服に赤いサングラス姿の、ドクタケ忍者みたいな名前でしたからね。それならいいかもしれませんよ。
重垣:(いぶがしげに)食堂のおばちゃんの手伝いをしていたり、うどん屋でアルバイトしている、乱太郎、きり丸、しんべヱが、担任の山田伝蔵先生、土井半助先生と組んでやるんですか…?
宗村:戦隊物、特撮物のパロディーとしては、おもしろいでしょう。レイヤーズの時間稼ぎとしてもね。
話は変わりますが、今回の舞台、運転区の仲間だって、黙っちゃいませんよ。「鉄道職員は安全輸送が最大の任務。」で一致団結、古くなった路盤のバラストや交換した部品を投げつけて、信号炎管と古くなった機械油で火炎瓶を作って攻撃しますから。それに、入替兼用の配給車や、入替用のディーゼル機関車DD13で轢いてやれば、イチコロです。
重垣:古くなった路盤のバラストでアウトレンジ、手も足も出ないまま機械油の火炎瓶攻撃で火だるまにされたあげく、配給車や入替のディーゼル機関車で轢かれて死ぬ怪人…(しばしの間)。いかに悪役とはいえ哀れな最期ですね。ヒーローの必殺技でやっつけられるほうが、まだあきらめもつくでしょうが…。
宗村:これぞまさしく、日本国民一億二千万と共に歩む、安全輸送、定時運行を鉄則とし、鉄路を守る男の意地です。怪人だろうが何だろうが、負けられません。
重垣:内容はともかく、海峡ラーメンに連絡船のうどん、食べたくなってきましたよ。さて、そろそろ時間ですね。
宗村:(時計を見て)重垣さん、よかったら青函連絡船の食堂で働いていた人がやっている、ラーメン屋があるから行きませんか?
重垣:では、そちらで連絡船の話に移りましょう。そのまえに、いつものセリフを。
宗村:このイラストは、管理人がオーダーメイド・コム
を通じ、クリエーターのKAXAKさんに依頼して描いていただいたイラストです。無断転載、無断リンクは禁止します。
重垣:著作権法には、十分留意しましょう。