昭和20年8月15日、その日も男は、警らに出た。

重垣:終戦記念日特集シリーズ、第2弾は昭和20年8月15日正午、終戦の詔勅の流れる中でも警らに出た駐在巡査の姿を、らすかる
さんに描いていただきました。
高村:全国民が茫然自失となった昭和20年8月15日、「銃後治安の戦士」と呼ばれた警察官は、何事もなかったかのように警らに出る……。『粉砕伝説ジュリバン外伝』第45話、「夏休みだ!」の遠藤恭四郎警正殿の父親の姿を、不肖、高村宗光が演じています。あの日の人々の姿を再現できていれば、幸いです。
重垣:ここで何回か出ている「国内治安の戦士」は、当時の警察官募集の文句「銃後治安の戦士」のもじりでしたね。
高村:ええ、そうです。次々と応召・外地転出で欠員が発生する中、日常の警察業務に加え、闇物資の取り締まりや対敵諜報、敵性外国人や捕虜収容所の監視、本土防空、本土防衛までを所管したのですから、「銃後治安の戦士」は、言い過ぎではないでしょう。
重垣:さらに、連合軍が来るとその警備までやることになるんですからね…。
高村:はい。「激動の昭和」の一瞬を、再現してみました。ロケ地は遠藤警正殿の思い出の地近くで、昭和19年8月2日に出た警保局長通達どおり、紺色に染め替えた夏服に、戦闘帽型略帽、鉄帽、巻脚絆装備です。実際は、破れやすいことで悪名高いステープル・ファイバー製で、耐用年数を過ぎても新品が支給できないので、つぎはぎだらけで色あせているでしょうし、靴もやぶれかけたズック靴でしょう…。
重垣:細かいところはともかく、このイラストは、井上陽水さんの「少年時代」が流れてきても、おかしくない雰囲気ですね。
高村:ええ、歌でも有名になった、不二子不二夫さんの実体験を描いた「少年時代」を意識しています。それに、この作品は、OMCの「夏の思い出ピンナップ」などに対抗する意味もあります。夏休み、海で陽気に騒ぐ水着姿のヒロインキャラがメインのタイアップ企画に対し、オリジナルイラスト・アルファでしかできないことをやってみました。
重垣:確かに、「昭和20年8月15日の駐在巡査を描いてくれ」なんていう人は、タイアップ企画ではまず、出ないでしょうね…。それに、8月はいろいろ考えさせられる季節です。さて、そろそろ時間です。
高村:皆さんもご存じのとおり、このイラストは管理人が
OMCを通じ、らすかる
さんに依頼して描いていただいたものです。よって個人で楽しむ、イラスト作成の参考にする限りでのダウンロード以外は、著作権法に抵触するので、おやめください。