客扱専務車掌 大滝啓

重垣:国鉄時代の旅の思い出と共に残るあの日の光景。特急列車で乗客との対応に当たった客扱専務車掌を、漆沢貴之さんに再現していただきました。
大滝:脇役として作中では出ていますが、イラスト化されるのは、はじめてになります。宗村・高村コンビの同級生、東武鉄道池袋駅勤務、大滝啓です。今回会社は違いますが、国鉄の客扱専務車掌、通称客専車掌として、出演することになりました。
重垣:これで、高村宗光運転士、宗村高光車掌、大滝啓客扱専務車掌のトリオが、結成できるわけですね。
大滝:ええ。わたしらは年齢的に現役世代ではないですから、青函連絡船と接続した特急を復活させたリバイバル・トレインですね。高村も言っていましたが、今年(2007・平成19)年は、公共企業体日本国有鉄道でなくなってから20年、青函・宇高の連絡船が廃止になって19年ですからねえ…。
重垣:ですから、それにちなんで背景には国鉄型特急の183系を入れる構図になっています。ところで、連絡船職員とは違いますが、デザインがダブルになっていますね。
大滝:ドアの開閉など、車両の運行業務を行う車掌とは異なり、客扱専務車掌は文字どおり、出発地では、不正乗車を防ぐため、開けてあるドアの前で検札し、案内放送や車内検札など、お客様との対応などを専門にします。ですので、車掌などと区別してもらうため、ダブルの制服なんです。JR化後は、本来客扱専務車掌がやるべき仕事を、宗村が「今日も鉄道は、動いている」で着ていた、国鉄の3つボタン背広型どころか、「あゝ上野駅 〜リバイバルトレイン入線待ち〜」で着ている、4つボタン開襟式制服時代も経験した、乙松助役のような、定年退職者の嘱託再雇用や、「グリーンアテンダント」という名前の、子会社の女子契約社員にやらせている列車もありますがね。
重垣:東海道線、東北本線のグリーン車ですね。
大滝:グリーンアテンダントは、悪く言えば人件費削減、よく言えば、雇用の確保と接客向上…となるのでしょうか。
重垣:そういえば、上野駅の駅長も、このタイプの制服を着ていましたね。
大滝:ええ、昭和41年のモデルチェンジで、ターミナル駅、観光地や、県庁所在地といった指定駅の駅長も、赤帯金筋2本の制帽を被り、このデザインの制服を着ることになりました。
重垣:『
大滝:一般駅の駅長は、制帽が赤帯金筋2本になる以外は、一般職員と同じ制服を着ていたんです。JRになって手荷物扱いなどこまごまとした付帯業務がなくなったので駅も等級がなくなり、駅長の制服が統一されたわけです。
重垣:なるほど……。「内藤武士機関士」でも触れましたが、上野の美大から新潟へ帰るときや、上京するとき奮発して特急に乗ったとき、「どなた様も切符を拝見…」と、車内検札に来たあの姿を思い出しますよ。ああ…、183系の特急あさま、「ヨコカル」の横川―軽井沢間66.7パーミル、熊野平の信号所、「峠のシェルパ」EF63、横川駅名物の「おぎのや」の峠の釜飯、公共企業体日本国有鉄道…。今はみんな、過去になってしまったんですね。
大滝:…はやいもんです。20年前、東海道本線と東北本線を直通させ、東武鉄道が日光線に乗り入れるなんて、「あゝ上野駅」の就職列車、「修学旅行」の修学旅行列車といった団体臨時列車以外は、考えつきませんでしたからね。それに、「赤帽」の本来の意味を知っている人が、今日本に何人いるかどうか…。
重垣:今では、個人経営の荷物宅配業者の組合と、それに入った宅配業者を指す言葉ですが、本来は、乗客の荷物を列車やタクシーなどまで運ぶのが仕事の人です。
大滝:赤帽は、キオスクなどと同じく、駅構内での営業許可が必要です。今では宅配業者が増えて、大きい荷物を駅まで持っていく人は減りましたし、トランクもキャスター付になってしまいました。本家本元の赤帽は、最後の人が廃業して30年近くになります(時計を見て)。さて、そろそろ時間です。
重垣:では、締めのセリフに移ります。このイラストは、管理人が
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