粉砕伝説ジュリバン外伝外伝第49話〜君子豹変〜

粉砕伝説ジュリバン外伝
外伝第49話
〜君子豹変〜


守村義衛は、詰襟の昭和10年式巡査制服姿で、怪人率いる戦闘員と対峙していた。相手は10人ほど。怪人は、筋肉質の人の体に牛頭のミノタウロスで、戦闘員もボディースーツが筋肉ででこぼこしている。
一方、対する守村は居合ができるとはいえ一般人。戦えるのか…?
しかし、守村は動ずることなく、穏やかに言う。
「…ここから先は、関係者以外の立ち入りが制限されています。引き返してください。」
ミノタウロスがわめく。
「何を一般人。いいからやってしまえ。」
「イー」
戦闘員が、守村めがけて襲いかかってきた。
守村の左腰に吊った、巡査刀が鞘ばしる。
がつんという音がして戦闘員が肩を押さえてうずくまるのと、守村の刀が鞘に戻るのは、ほぼ同時だった。
「うう…」
「斬ってはいない、刃引きだから。もう一回言う、ここから先は、関係者以外の立ち入りは、できない。」
守村の腰の刀は、刃引きになっている。
普通ならあっけなくやられる一般人が戦闘員をやっつけるなんて。
ミノタウロスはわめく。
「やってしまえ、あの男をやってしまえ!!」
戦闘員は一斉に守村にかかってきた。
彼は一計を案じ、一対一で戦えるよう廊下におびき寄せ、倒れた戦闘員が障害物になるようにしている。
一対一にしているのには、わけがある。刀を使うとはいえ、抜いてから千変万化の業で戦う剣術とは違い、居合は、鞘から抜くまでが勝負。相手が見せる一瞬の隙を狙い、まさに一撃必殺でかたをつけなければならない。
いつもの守村を知っているものなら、応戦している彼が同一人物とは思えないだろう。あの好人物が、時代が時代なら新撰組や警視庁抜刀隊で活躍した剣客並みの剣さばきを見せているのだから。
戦闘員は、すべて
KOされた。
刀を鞘に戻しつつ、守村はミノタウロスをにらみすえ、言う。
「まだ、入ろうとするのか?」


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このまま引き下がるわけにいかない。ミノタウロスが斧を振り回し、向かってきた。
「うおおおお〜!」
ミノタウロスの斧が空を斬るのと、守村の刀ががら空きになった胴に入るのは、ほぼ同時だった。
「うをっ。」
ミノタウロスが腹を抱えてうずくまるのを見て、守村はタンカを切る。
「わしは、国内治安の戦士じゃ。」

普通ならあっけなくやられるはずの一般人が、怪人・戦闘員を向こうに回して派手に立ち回りを演ずる。それが『粉砕伝説ジュリバン外伝』。
守村義衛は犯罪を未然に防ぐ、「国内治安の戦士」
守衛の彼は、国内治安の戦士として、今日もまた、街に立つ。