下手の横好き模型雑記帳
〜パトカーの隣りに立たせてみよう〜

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アリイが、LSの金型と名前を引き継いで、1/32でスバル360やダイハツ・ミゼットといった名車を出している。できはよいが、金型の経年劣化でバリやタマリが目立つうえ、透明パーツはすりガラス状になっているものもある。
その中に、パトカー仕様のクラウンとスカイラインがある。クラウンは
LS時代に出ているが、それ以外はアリイになってから始めたようだ。
クラウン、スカイラインは実車として使っているので模型化しても違和感はないが、スカイラインの警察仕様のデカールは旭日章でなく、皇族用の菊花紋章になっていたり、サイレンが入っていないなど問題がある。
しかも、スバル
360やマツダ・キャロルなど軽自動車のパトカー仕様がある。これは考えものだ。ミニパトカーは、交通事故と違法駐車が社会問題となり、交通違反の取締に特化した警察職員、交通巡視員を置くようになった昭和40年代に、主として駐車違反の取締にあたる婦人交通巡視員向けに製作されている。だから、スバル360のパトカー仕様は、フィクション設定の『逮捕しちゃうぞ』などで出てくるならともかく、現実には存在しない。どうせやってくれるのなら、トヨタ800、通称「ヨタハチ」があるのだから、新規金型でR2やトゥディもやってくれたらいいのになあと思うところしきりだ。そのときは1/32で辻本夏実・小早川美幸など『逮捕しちゃうぞ』のフィギュアを、どこかのガレージキットメーカーに作ってもらったらどうだろうとも考えている。
さて。
1/32の夏実・美幸コンビはともかく、これに組み合わせて情景にできるように、1/32で「昭和の歳時記」と銘打ち、昭和3040年代の街並みを再現してある。LS時代からのものか、アリイのオリジナルかはわからない。
白熱灯の街灯のついた木製電柱、一号丸型という正式名称のある、鋳鉄製の丸ポスト、板塀などがあり、日本を舞台にした情景を組むときに重宝しているが、これまた、自転車やリヤカーの車輪のスポーク部分が肉抜きされていないという問題があるし、「交差点」の警察官と「郵便屋」の郵便職員が全く同じ姿だったり、同じく「交差点」は、自動信号があるところで手信号も同時にやっているなど、シチュエーションとして無理があるものもある。それに、フィギュアは、お世辞にもうまいとはいえない。初期のタミヤのミリタリー・ミニチュアシリーズよりもレベルが低い。「行水」というシチュエーションもあるのだから、残念だ。
車両のできはよいのだから、クラウンパトカー単体ではさびしいときに、ワンポイントアイテムとして自作するならどうするかを、辻本夏実・小早川美幸コンビや、昭和
43年式制服、51年式制服を1/35でそれらしく作った経験を生かし、以下にご紹介する。
ここで気をつけなければならないのは、平成
6年までは、拳銃吊り紐、警笛吊り紐の色や、ネクタイの色など、制服の着装規定には実情に合わせ、さまざまなバリエーション展開があることと、幼心で「交通安全教室の婦警さん、かっこよかったな」と記憶にあっても、平成に入るまで、警視庁以外のほとんどの道府県は女性の場合警察官としての採用は行わず、警察官として採用していても交通安全教室や駐車違反の取締は似た制服を着る交通巡視員というところも多い。しかも女性用制服は昭和51年までは各地の警察本部長が定めることになっている。ロゴを自作して住んでいる道府県にする場合は、各地の警察本部が刊行している『○○県(道、府)警察史』を参照するか、警察本部に問い合わせ、確認してから製作にかかることをおすすめする。
アリイのキットのロゴは警視庁なので、警視庁で再現すると、以下のどれかを使うことになる。
男性用
昭和
27年式


右、巡査・巡査部長 左、警部補以上の階級章装着位置
曾根史郎出演の映画、「若いお巡りさん」、「白いジープのパトロール」で出てくる。階級章の位置は、巡査・巡査部長と警部補以上で変わる。
昭和
32年式
オリンピックの沿道警備はこのタイプ。三つボタンで階級章の位置が襟の第1折り返しに移る。
昭和
43年式
『こちら亀有公園駅前派出所』、原作版『逮捕しちゃうぞ』でおなじみのタイプ。四つボタン背広型。
女性用
昭和
21年式


昭和27年式制服の男性警察官と共演


初代婦人警察官の制服。地方で手に入る素材を優先的に使ったので、バリエーションが多いことでも知られる。
昭和
32年式
現在の女性用スーツや
OL服のようなデザインの、三つボタン。
昭和
46年式

「街のさわやかさん」と呼ばれた時期。「ド・ゴール帽」のニックネームのある制帽が制定される。
昭和
51年式

右、スカートに制帽姿 左、パンツスーツ姿
制服フェチ、婦警マニアには一番人気。原作版『逮捕しちゃうぞ』で出てくる、警視庁昭和
46年式のマイナーチェンジ版で全国統一のデザイン。

交通整理で交差点に立たせる場合は、タミヤの「
MPセット」の交通整理中のフィギュアをベースにして、以下のように改造している。

昭和27年式
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頭:日本人またはアジア系のもの
胴体・腕:タミヤ「MPセット」。
制帽:「ゼネラルセット」のアイゼンハワー、マッカーサーを流用するか、タミヤのイギリス軍将校、ズベズダのソ連軍将校など。
拳銃:ゼネラルセットのパットン
拳銃吊り紐:木綿糸で自作
警棒:MPセットのものか、パットンの乗馬ムチをそれっぽく削る
手錠入:手に入るなら、ドラゴンモデルスの「NYPD Emergency Service Unit」。ない場合はそれっぽいパーツを流用
交通腕章:紙で自作。巡査・巡査部長は右腕に巻く。

昭和32年式・昭和43年式

頭:日本人またはアジア系のもの
胴体・腕:MPセット
ヘルメット:「MPセット」などの米軍用ヘルメット
鞄:タミヤ「日本陸軍歩兵セット」将校用図嚢
警笛吊り紐:木綿糸で自作
警棒:MPセットのものか、パットンの乗馬ムチをそれっぽく削る
手錠入:手に入るなら、ドラゴンモデルスの「NYPD Emergency Service Unit」。ない場合はそれっぽいパーツを流用
交通腕章:紙で自作
地方によって差があるが、交通課で交通整理などにあたる場合は、拳銃を装備しないときが多い。また、帯革とスパッツは目立つよう、白にしている。腰に白い革製の鞄をつけ、違反切符などを携帯させているところもある。

記念写真風の場合は、ゲートルやブーツを履いていない、タミヤの「ゼネラルセット」が重宝する。

27年式冬服
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43年式冬服

頭:日本人またはアジア系のもの
胴体:「ゼネラルセット」パットン+「ドイツ指揮官セット」
またはMPセット
下半身:「ゼネラルセット」パットンまたはアイゼンハワー
腕:「ゼネラルセット」パットンまたはロンメルなど、お好みで。
制帽:「ゼネラルセット」のアイゼンハワー、マッカーサーか、タミヤのイギリス軍将校、ズベズダのソ連軍将校など
拳銃:昭和21年〜51年までは、ゼネラルセットのパットン、51年〜平成6年はファインモールドの「帝国陸軍戦車兵 2」の14年式拳銃
拳銃吊り紐:木綿糸で自作
警棒:MPセットのものか、パットンの乗馬ムチをそれっぽく削る
手錠入:手に入るなら、ドラゴンモデルスの「NYPD Emergency Service Unit」。ない場合はそれっぽいパーツを流用
交通腕章:紙で自作

筆者の場合、頭は、ドラゴンモデルスの「Japanese army Iou jima 1945」か、ファインモールドの「帝国陸軍戦車兵 1」を使っている。眼鏡はAcuStionのエッチング・パーツを使っている。胴体は、「MPセット」が一番楽ができるが、胸ポケットと背広風の襟があり、ネクタイをしたパットン将軍の胸ポケットから上に、往年のタミヤの名作キット「ドイツ指揮官セット」のベルトから下をくっつけると、多少の追加工作でそれっぽく見せられるので、手間を省くことができるが、うっかりすると1/32でも身長が高くなりすぎることもあるので、注意。
拳銃嚢は、昭
25年までは、米軍拳銃が来るまでのつなぎとして、旧陸軍の14年式や26年式を、軍用の帯革で装備していたので、ドラゴンモデルズやタミヤ、ファインモールドのものを使うとよい。昭和25年から51年まではオープンホルスター式だったので、「ゼネラルセット」のパットンのものを転用しているが、51年以降は14年式拳銃のホルスターを思わせるようなデザインにしている。これは、ファインモールドのものが近い。
また、昭和
43年までは、左腰に拳銃の予備弾倉を装備していたので、筆者はドラゴンモデルスの「G.I Pusan perimeter 1950」のM1騎兵銃用弾薬入れを転用している。
パトカー勤務なので、無線機は持たせなくてもいいかもしれない。どうしてもというばあいは、手錠入れと同じく、手に入るなら、ドラゴンモデルスの「
NYPD Emergency Service Unit」。ない場合はそれっぽいパーツを流用となるが、個人に無線機を支給するのは昭和40年代後半になるので、昭和43年式以外にはつけられないのを忘れずに。
婦人警察官の場合は、以下のとおりになる。


昭和21年式・32年式
頭:ホーネットなど、お好み。
制帽:タミヤ「ソ連歩兵進撃セット」の略帽を流用
胴体:イタレリ「シュビムワーゲン」付属、ドイツ空軍婦人通信隊員
腕:イタレリ・ズベズタ「ソ連砲兵セット」
警笛モール:白木綿糸で自作
交通腕章:紙で自作

昭和51年式・46年式冬服

頭:ホーネットなど、お好み。
制帽:イタレリ、ドイツ国防軍「M43式規格帽」
胴体:イタレリ「シュビムワーゲン」付属、ドイツ空軍婦人通信隊員+イタレリ・ズベズタ「ソ連砲兵セット」
腕:イタレリ・ズベズタ「ソ連砲兵セット」
ハンドバッグ:イタレリ・ズベズタ「ソ連砲兵セット」
警笛モール:白木綿糸で自作
交通腕章:紙で自作

46年式以降は、スカートにはセンタープリーツが入っているので、それを再現してあるズベズダのソ連婦人部隊員と二個一にすると楽になる。
実際にミニパトカーとして駐車違反などの取締りにあたったのは、スズキ・フロンテぐらいだろうが、フィクション設定のスバル
360などの脇に辻本夏実・小早川美幸ペアをおいてみたいと思った方もいるかもしれないので、二人の制作方法も追記しておく。

「辻本夏実」(平成6年式冬ワイシャツ姿)

頭:ホーネット 
胴体:ズベズダ・イタレリ「ソ連砲兵セット」 
足:イタレリ「シュビムワーゲン」付属、ドイツ空軍通信隊婦人通信兵 
右腕:タミヤ「ゼネラルセット」マッカーサー 
左腕:タミヤ「ソ連戦車兵小休止セット」女性兵士
交通腕章:紙で自作

「小早川美幸」(平成6年式冬服)

頭:ホーネット 
三つ編み:タミヤ「ソ連戦車兵小休止セット」 
胴体・足:ピットロード「陸上自衛隊婦人自衛官」
交通腕章:紙で自作

塗装は、交通巡視員、交通課の警察官の場合、脚絆とヘルメット、帯革は白。警ら課の場合は、ヘルメット以外は紺色。ネクタイは地方によってばらつきがあるが、迷ったら、男性用は青、女性はえんじか水色にしておくとまず無難。
制服は、筆者の場合昭和
27年式、32年式はフラットブラッ7:フラットブルー3の割合で混ぜた紺色か、タミヤのシーブルーか、グンゼのホビーカラーのダークシーブルーをつや消しにしている。昭和43年式や婦警制服の場合は、フタロシアニン・ブルーにフラットベースを混ぜた明るい青を使っている。

以上下手の横好きだが、「ないものは自作」の結果を報告した。わたしより腕のある人が、この記事を参考にして、「俺も警察官を作ってみたよ。」「
1/35で夏実・美幸を作ったぞ!」となってくれたら、まさに望外。さらにガレージキットにして売り出してくれたら……なおうれしい話になるなあ…。