レイヤーズの武器
〜レイヤーズ・メンバーとともに〜


 「美術館」で紹介し、『白昼夢』、『粉砕伝説ジュリバン外伝』、『独立短編企画』等の挿絵を描くクリエータの仲介を行っている、オーダーメイド・コムの、クリエーターを探すキーワードの武器の部分が、「武器(刀)」、「武器(銃)」と細分化されていたので、「武器はどういうのを使っているのか」とメカ・制服のように、『白昼夢』、『粉砕伝説ジュリバン外伝』シリーズ等を調べてみたところ、以下のとおりになった。なお、 『白昼夢』・『粉砕伝説ジュリバン外伝』では、宗村夏実以外が持てるのは、モデルガンか模造刀なのは言うまでもない。


拳銃


左、26年式拳銃「深夜の乱射戦」。右、「ハシリーヤなんか、射殺しちまいな!」高村は14年式(後期型)。宗村はスミス・アンド・ウエッソンM1917

使い慣れたニューナンブ3インチモデル片手に。宗村夏実、森川梓の男装の麗人コンビ

26年式、南部小型、南部大型14年式、94式、1式、2式、ニューナンブ(以上国産)


左、高村はコルト・ガバメント、宗村はコルト・オフィシャルポリスを装備。「ハシリーヤ、止まらなければ撃つぞ!」
右、守村皇宮巡査はコルト・チーフスペシャル、千春・鍵山・ロックハート巡査はスミス・アンド・ウエッソンM1917
高村巡査はニューナンブ3インチモデル、 宗村鉄道公安班員はコルト・M36を装備。
鳴海巡査が手にしているのが、ワルサーPPK。森川巡査が手にしているのが、コルト・ディテクティブ。

コルト・ガバメントM1911A1、コルト・オフィシャルポリス、コルト・ディティクティブ、スミス・アンド・ウエッソンM1917コルトM36(以上アメリカ)
ブローニング・ハイパワー、ブローニングFN M1910(以上ベルギー)、モーゼルC97(「モーゼル・ミリタリー」)、ルガーP08、ワルサーP-38
ワルサーPPK(以上ドイツ)


小銃など

38式歩兵銃、11年式軽機(国産)M1小銃、M1騎兵銃M1A1トンプソン機関短銃、散弾銃(以上アメリカ)モーゼルGew98、同Kar98(以上ドイツ)


刀剣類
日本刀
「菊一文字」、「虎徹」、「
胴田貫」、「無銘」


軍刀
32年式、94年式95年式、98年式、海軍用軍刀、海軍警査用、30年式(銃剣)「私物軍刀」


警察用
佩刀(警察用・皇宮警察用)、短刀


右、巡査佩刀。左、短刀。


  今回は、レイヤーズ・メンバーが装備している実在の武器をメインとしたので、デュラハンの持っているブロードソードや、「ティファ・ザ・ナイトウォリアー」のハーフ・ドラゴンスレイヤー、「墨東署特高課」の「夏実」が持っているMG42、天誅組の「村雨」などは省いた。なお、モーゼルKar98といったドイツ製小銃は、中華民国期の軍人、警察官に扮した『夢でもコスする、レイヤーズ』で装備していたであろうものである。
 日本陸海軍をはじめとした各国の将校は制服武器一切自弁で、日本の場合太平洋戦争に突入するまでは、代々軍人の一家の場合、任官祝いだといってドイツやベルギーなどの有名どころの拳銃をもらうこともあったし、陸軍士官学校出身将校の場合、銃器店で試射をしてみて、これだと思った拳銃を持つのが普通だった。軍刀の場合は、予備役指揮官を確保するための幹部候補生や
1年志願、下士官あがりの少尉候補者も共通するが、代々家に伝わる日本刀を作りなおして装備するのが普通だという。自分の命にもかかわる問題だから、装備武器にこるのはあたりまえだが。
 また、日本の昭和戦前の警部以上の警察官の装備は自弁、警部補以上の佩刀の長さ制限はなかったので、これまた軍人と同じく伝家の名刀をこしらえなおして佩刀にするケースもあったようだ。
 警察用拳銃は、昭和
21年になって警察官の武器が佩刀から拳銃にきりかえられたときに、アメリカから払い下げられたものを装備したので、回転式の種類は多い。だが、ワルサーPPK、コルト・ブローニング系自動拳銃は、機動隊の前身、警視庁特別警備隊、通称「新撰組」や、私服刑事の護身用として支給されている。また、沖縄戦では警察警備隊員一人に一丁づつ、内務省ルートで弾丸10発と共に支給されたと回想している。 モーゼル・ミリタリーは福岡県の私服刑事の護身用(!?)や、北海道の千島警備隊が装備している。特別警備隊や国境警備の千島警備隊は制服の上から装備したが、モーゼル・ミリタリーを私服刑事がどこに隠すか。気になるところである。余談だが、制服警察官の武装がサーベルだった昭和初期に、拳銃を常時所持する特別警備隊の存在は人々に驚きで迎えられている。現在の我々が、機動隊に特殊部隊が編成されて、そこには機関短銃が支給されているのを知り、驚いたのと同じだろう。
 戦時に備え、予備役将校をプールしておく
1年志願や幹部候補生出身の将校は、召集令状が来てあわてて軍服から何からを買うなんていうこともざらなので、軍刀は代々伝わってきたものや出征のはなむけとして譲られた日本刀を持っていくとしても、拳銃は安い国産の14年式などで済ましてしまうケースも多かったし、軍刀、拳銃装備の曹長・准尉のは官給、巡査部長、巡査は貸与なので、造兵廠が作った官給拳銃や「昭和刀」、「曹長刀」と呼ばれる無銘の軍刀や佩刀を装備していたのが実情だ。それに、虎徹はにせものが多いというように、幕末の志士が、時代小説などで伝えられている銘の刀を持っているかもあやしいところではある。
 ちなみに警察官の佩刀とは、サーベル風に鞘と柄をデザインした日本刀のことで、短刀は、交通専務や水上警察署勤務者など、サーベル式の佩刀だと勤務に支障がある部署で装備することになっていた。また
30年式銃剣は、陸軍下士官・兵のうち、小銃や騎兵銃、拳銃が支給されないものの最後の護身用武器になったといっても過言ではないものである。
その刀の長さが気になっていたので調べてみたところ、以下のとおりになった。

巡査・巡査部長用(昭和10年〜21年):最短60.5〜最長79センチ
騎馬巡査・巡査部長用(同上):最短
94センチ〜最長1メートル
皇宮警手・警手部長用(昭和
2年〜21年)72.72センチ
下士官用軍刀「曹長刀」こと
32年式軍刀 93センチ
下士官用軍刀「曹長刀」こと
32年式軍刀(騎兵用)1メートル
下士官用軍刀「昭和刀」こと
95式軍刀96.7センチ
(騎兵用
95式軍刀の詳細は不明)
近藤勇が持っていたとされる虎鉄 
235分≒71.205センチ
土方歳三が持っていたとされる和泉守定兼 
28寸≒84.84センチ
沖田総司が持っていたとされる菊一文字 
242分≒73.326センチ


数次にわたる実戦で長さは振り回しやすいよう、紳士用雨傘と同じぐらいになっているが、江戸時代の刀は馬上で振り回せるよう
1メートル以上あるものもざらだった。博物館実習でもたせてもらった模造刀でも、金属製だからそれなりの重さがある。1メートル近い金属棒を振り回して戦うというのだから、結核を病んだ沖田総司にはさぞかしつらかったのではないか…?という気がした。それに、話の中では敵方の「夏実」が持っているMG4211.6キロもあるシロモノ。車を持ち上げられる腕力のある彼女なら、振り回すこともできるってわけだ。なるほど。
う〜む…。こう見てみると前回の制服・メカの話と同じく、ニューナンブやコルト・ガバメント、菊一文字のような名前の通ったものもあれば、海軍警査用や巡査用佩刀のような、聞いたことも見たこともないなんてものまでごちゃまぜだなあ…。ま、それが、官庁系コスプレメインの、硬派なコスプレイヤー集団のレイヤーズらしいといえば、いえるのだけどね。