昭和32年式婦人警察官制服

昭和32年式婦人警察官制服(巡査)
1957(昭和32)年〜1971(昭和46)年(警視庁管内)
モデル:渋川あずさ
「昭和21年式婦人警察官服制」で解説したとおり、国家地方警察と自治体警察の合併で定員が増えても、婦人警察官は依然として「労働基準法」で深夜勤務が禁止されていたため、積極的に採用ができない環境下でも、必要に応じ、巡査としてはもちろん、防犯課、交通課などの事務職員としての採用を続けた地方で、着用したタイプです。東京オリンピックや、応援で行った大阪万博の警備は、この制服で行っています。
昭和32年のモデルチェンジで、最初で最後の勅令による「婦人警察官服制」が廃止になり、巡査である婦人警察官の制服は、昭和51年まで、採用を続ける都道府県で独自のデザインを定めることになりました。
警視庁では、ふたつき外づけの胸ポケットが左右につき、腰ポケットは切れ込み式プリーツの入らないタイトスカートと、警察官というより、客室乗務員など運輸関係者を連想させるデザインです。階級章、袖章は男性と同じです。むろん、事務職員の場合は袖章、階級章は装着しません。
警視庁のデザインは、他の道府県も参考にするので、昭和40年代後半まで、このタイプを使っている地方が多数あります。
制服は、数か月から数年単位の流行には影響されない、通時代性も求められるので、このデザインを定めたデザイナーは、先見の明があったといっても、過言ではないでしょう。